スペルト小麦は・・・

現在主流の小麦の原種にあたる古代小麦で、無農薬または低農薬で栽培できて、風味が良く、栄養価の高いヘルシーフードです。近年、スペルト小麦の特徴が再評価され、日本での愛好者が徐々に増えています。
「安心で美味しい」ことから、とても将来性がある食材です。

英名の「スペルト」や「カムット」で知られる古代小麦たちは、パンやパスタに使われるデュラム小麦の原型といわれ、栽培しやすいように交配改良されてきました。歴史を遡ると紀元前にまで遡り、旧約聖書に記述があります。すでに原種を見つけるのは難しくなっているスペルト小麦ですが、中世ドイツのベネディクト会系女子修道院長ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの自然療法でスペルト小麦を勧めている影響で、中世ヨーロッパから健康を気にする方々には浸透していたようです。 とはいえ、パン用の他の小麦と比べると、まだまだ改良が浅く、皮が厚く硬質なスペルト小麦は、長年ソフト系のパンには難しいと言われてきました。その反面、硬い皮は、農薬、放射能、重金属、酸性雨に強いおかげで、栽培に化学物質を使う必要がないという利点になります。

古代小麦には以下の3種類があります。
① アインコーン
一粒小麦と言う割れる本当の小麦の原種で、全粒粉で、ハード系のパンに向きます。
② カムット
パンよりもパスタに向いています。
あくまで個人的感想ですが、パンにしてみましたがポソポソして僕が望むタイプではなかったです。 

③ スペルト
パンもパスタも両方いける品種です。やわらかいパンを作りたい僕は、やっぱりコレ!

質がいい

栄養の格納場所が普通の小麦を違い、内部の胚乳に多く含まれるため、製粉工程においても栄養物質が保持され るため、栄養価が高いといえます。
蛋白質が良質です。リジン、スレオニン、メチオニンなどの必須アミノ酸がわずかに多いです。オメガ・グリアジンが少ないので、高齢者や病弱の方にも消化吸収がいいです。
ナッツ風味の香ばしい良い香りがしますので、小麦本来の香りが出やすい商品になります。
噛めば噛むほど味が出る商品になります。
パンを始めとし、小麦粉商品のクッキー等の菓子、うどん、パスタ等の麺類まで幅広く利用ができます。

身体に優しい

普通小麦にはみられないフェノール化合物を含み、それが自然の抗酸化物質(ポリフェノール)として働きまので、抗酸化作用が期待できます。
近代の小麦よりもフルクタンが少ないため、フルクタン不耐症による過敏性腸症候群の症状が抑制されます。
血糖値の上昇が緩やかです。
 

手間暇が少ない

硬く厚い皮殻に守られ、昆虫や汚染物質から必要 な殻粉を守れます。
強健な植物であることが知られているため、極端な天候異変・土壌条件以外であれば栽培可能です。
したがって、農薬・化学物質・殺虫剤・除草剤などを軽減できますし、手間暇はそんなにかかりません。

難しい点もある

一般的な小麦に比べて収穫量が少なく、また脱穀作業に手間もかかるため、一般の小麦よりも割高です。
一般の小麦価格の約3.5倍です。
パン成形がしにくいです。
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